竹サロン開催記録

第9回竹サロン情報交換会

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情報交換会活動報告

第9回竹サロンを実施したのでその様子を報告します。

実施日時:2019年2月28日(木)17時~20時
開催場所:京都大学 農学部総合館 1階 S174教室
参加者:笹原(京大D)、小林(慧)(京大D)、峰尾(京大D)、孫(京大D)、正田(京大D)、張(京大D)、上森(大阪府立農林水産総合研究所)、山森(ギガ プランニング)、渡邊(竹文化振興協会)、小関(藪の傍)、石田(石田ファーム) 計11名 *敬称略・順不同

孫鵬程「中国江蘇省の竹事情」(京都大学大学院農学研究科森林科学専攻 博士課程)
孫さんの調査地である、江蘇省におけるモウソウチク(毛竹)林の竹事情を紹介していただいた。出稼ぎ地域だそうで、間伐作業等の労働力は平均で55歳ほどだそう。
現地の写真も織り交ぜてくださったため、とても親しみやすい発表でした。山ごと竹林の写真、六本の稈を一気に林外へ持ち出す写真は圧巻でした。今後、取りまとめをなさったら改めて紹介していただければと思います。

上森真広「竹の生態と竹駆除マニュアルのご紹介」(大阪府立農林水産総合研究所
「広がる竹林をどうしよう?という時に 放置竹林の把握と効率的な駆除技術」のマニュアル本を作成に関わっていた上森さんに解説していただいた。
プロジェクトの内容は、大きく4つに分けられ、分布把握、伐採試験、除草剤、コスト試算である。今回は、このうち分布把握と伐採試験を解説していただいた。印象的だった話は、大阪府泉佐野におけるモウソウチク伐採試験地では、伐採後にこれまた逸出種のアオモジが増えた、ということである。
マニュアルは以下のURLをご覧ください。http://www.kannousuiken-osaka.or.jp/nourin/info/doc/2018030800024/

小関皆乎「竹の活動紹介」(任意団体 藪の傍 代表)
2017年1月に設立し、間伐竹の活用に取り組まれている「藪の傍」の活動紹介をしていただいた。とにかく巻き込む力と活動力がすごい。私たち若者は到底かなわないような気がしました。今年はどんなものが生まれるのでしょうか? 楽しみですね。来年度は、新しい取り組みとして、筍農家さんの一年を体験するということを行うそうです。本場京都で新しい筍栽培モデルを作ることにつながればいいなと感じました。

笹原千佳「インド竹歩き」(京都大学大学院地球環境学舎 博士課程)
昨年末に行ったというインド・アッサム地方の簡易調査の話をしていただいた。Bambusa属の植栽が多かったそうで、植栽は挿木の形が多いようだ。多様な竹籠を始め、竹が生活に密接に関わっているかがわかりました。今後、笹原さんならではの視点で調査されることを期待したいです。

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第9回研究会を終えて。

今回は中国・インドという海外の話題と国内で駆除・利活用に取り組む話題と多岐にわたり、盛りだくさんとなりました。
今回、発表してくださった皆さんは今後も随時発表してくださるそうです。心強いです。
徐々にですが、外からも人が来てくださるようになっており今後の展開も少し楽しみです。学内にいる者だけでは生まれないような議論もあり、大事な場だと思いました。
今後もよろしくお願いいたします。

(文責:小林慧人)

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