第47回竹サロン情報交換会
実施日時:2022年9月30日(金)20時~21時
開催場所:オンラインzoom
参加人数:約10名前後
発表者:酒井隆幸様(バンブーセーブジアース)
タイトル:「富山県内でのバンブー活動状況」
発表概要:酒井様が富山県内で長年取り組まれている活動をご共有いただきました。竹あかりなどの取組みをご紹介いただきました。
運営感想:地域に密着して市民団体として取り組まれているとのことで、てざわり感のある情報が頂けました。写真も豊富で、非常に分かりやすいご説明をいただきました。
第48回竹サロン情報交換会
実施日時:2022年11月25日(金)20時~21時
開催場所:オンラインzoom
参加人数:約10名前後
発表者:阪下竜喜さん(神戸大学農学研究科)
タイトル:丹波篠山市における竹林の管理実態と課題 課題解決に向けた協力隊活動
発表概要:丹波篠山における竹の管理状況踏まえた植生のリサーチ結果、および同地における地域おこし協力隊としての活動、展望などをお話いただいた。
運営感想:地域密着型で竹関連の活動を行われている方が多数参加して、質疑応答がかなり活発に行われました。運営が口を出さずとも議論が活発化する様子は、会の理想形に思えました。地元の自治体の協力度合い(チェーンソー貸出など)などが議題にあがりました。
第49回竹サロン情報交換会
実施日時:2022年12月16日(金)20時~21時
開催場所:オンラインzoom
参加人数:約10名前後
発表者:大野宏さん(Studio on_site)
タイトル:竹専用のジョイントの開発「OKINAで竹林を宝の山へ!」
発表概要:竹専用のジョイント(竹と竹とを繋ぐもの)の、開発経緯や商材、実例紹介
(OKINA HP:https://www.okina.website/)
運営感想:まず商品(という呼び方でよいのでしょうか……)がすばらしいですね。これまで竹と竹との接合には番線(あるいは棕櫚縄?)が主に利用されていましたが、確かに現場では使い勝手が良いとはいえませんでした。特に、番線でぐるぐる巻くというのは1つの加工部分ならまだしも、何か所も実施すると大分疲弊しますしね。
それをインパクトドライバー(≒電動ドライバー)1本で解決できるというのは、かなり魅力的ですね。再利用できることも優れモノです。
商品も当然素晴らしいのですが、社会課題に寄り添ったソリューションです。持続可能なアイテムになるよう、うまく販売ができるよう願っております。
第50回竹サロン情報交換会
実施日時:2023年3月24日(金)20時~22時
開催場所:オンラインzoom
参加人数:約10名前後
発表者:松本裕和(+竹 プラスちく)
タイトル:竹細工をして思った竹のことアレコレ
発表概要:
自己紹介から。
静岡県出身。別府の竹細工訓練校を卒業。環境問題などに関心があり、竹細工を開始。(竹細工は)人力で全て(素材集めから)からできるのが魅力とのこと。籠を主に作られている。個人経営で実施している屋号は、「プラス竹(プラスチク)」。プラスチックからの置き換えを目指す。
いくつか質疑を持ち込みいただいた。以下、質疑応答の一部。
1. タケノコの味に疑問がある。えぐみのない竹というものも、竹の種類によってはある。(富士竹類の)柏木さんからも竹の苗を送ってもらった。シホウチク、ホテイチク、キンジョウリョクチクはそのまま食べられる。また、マダケの筍は煮れば食べられる。なぜマダケはニガタケなのか。また、苦味(アク)とはなんなのか。なお、竹細工に使うのはマダケ。
→竹の種類毎に比較したことがないが、マダケは食べられる(小林など)
2. 年次・土地毎に竹の堅さが異なる。なぜか
→そもそも堅いかどうか、我々には判断がつかない(渡辺先生)
→維管束は増えない。外側のSiと、内側の層の充填が堅さの理由ではないか(小林)
3. 竹は人の手が入らなければ、繁栄していかないのではないか? また、開花後の竹山はどうなるのか?
→モウソウチクについては、こと人間がいなければ繁栄しなかった。そして、動物の害がなければ消えることはない。現存量一定の法則というものがある。しかし、整備をしないと質は下がる。日本の竹工芸がなくなるかもしれない。マダケは大問題(渡辺先生)
4. ササも人為的に広がったのか?
→種由来で増えたのかと思う。メダケやヤダケなどは、人間が有用植物として使ってきたので人の手は入っているかもしれないが、基本は自然まかせ(小林)
運営感想:
竹の質(堅さなど)について議論が深まった。これまで筆者は竹の質についてはほとんど考えたことなかった。竹細工向けのがあるのは当然知っているが、そこまで厳密なのものだったとは(改めて考えると、日当たりや時期、大きさなどの重要性があることはその通りなのでが、思いをめぐらせたことはなかった)。
松本様もそのような感覚であったが、竹細工をはじめたことでその重要性がわかったらしい。種類の違いや稈齢、太さは素人でもわかるが、竹の「柔らかさ」が重要とのこと。確かに、施肥をした竹はいまひとつとも聞く。
ちなみに、太さは一寸、二寸と呼び。竹細工には六寸(円周)が魅力的とのこと。その他に竹細工用途の竹は、節と節の間が伸びているとよいので、北側かつ杉が生えているところ(=混交林)の、背の高い竹がよいそうです。
はじめまして
竹サロンに参加させていただきたいです。
よろしくお願いします。