竹サロン開催記録

第7回竹サロン情報交換会

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情報交換会活動報告

第7回竹サロンを実施したのでその様子を報告します。

開催日時:2019年1月28日(月)17:00‐19:30
開催場所:京都大学 農学部総合館 S128教室

参加者:笹原(学舎・景観D1)、小林(慧)(農・地環・生態D1)、峰尾(農・森林D3)、田住(防災研・M2)、広田(岐阜大)、三橋(竹の國)、上森(大阪府立環境農林水産総合研究所・研究員)、河合(どんぐりネットーワーク)、渡邊(竹文化振興協会・専門員)、島田(有限会社紋珠・高槻バイオマス粉炭研究所)、杉山(野草料理を伝える会京都) 計12名

話題提供
淀川水系木津川における竹を用いた川づくりの取り組み」田住真史(京大 防災研 M2)

京都府南部を流れる一級河川の木津川における、河岸の竹を用いた川づくりの取り組みについて紹介していただいた。プロジェクトの背景として、(1)木津川の現在の土砂環境の課題と(2)かつて水防林として機能した竹林が放置されている課題があり、それらの解決策として、竹蛇籠や聖牛といった伝統的工法を用いた、2015年からの一連の取り組みが紹介された。過去に木津川で竹蛇籠や聖牛が使われていたという貴重な資料も数点報告されており、関係者の私も初めてみる古資料にワクワクさせてもらった。今後のプロジェクトの展開が楽しみ。修論が出来上がっていないという忙しい中、発表に来てくれてありがとうございました。

2ラオス北部の焼畑農業が作り出す環境とタケ利用」広田勲(岐阜大)

ラオス北部におけるタケと人との関わりについて紹介していただいた。焼畑地における長年のフィールドワークから、当地における焼畑文化は竹の存在によって形作られてきた(竹こそに支えられてきた)可能性について言及されており、今後の現地調査を通して検証したいという話が印象的でした。ラオスにおいては、今後タケの学名の整理が必要であることや、興味深い開花特性をもつタケもいることを知り、ラオスのタケ研究の今後が楽しみです。いつか行ってみたいな。

竹アート活動紹介」三橋玄(竹の國)

竹アーティストである三橋さんに、製作品について紹介していただいた。昨年12月に京都府長岡京駅前の空間に飾られていたアートを始め、三橋さんならではの哲学をもって竹アートに臨まれていることが垣間見られた気がします。素人ながら、ダイナミックでかっこいい作品が多いという印象を持ちました。最近は茶道の方面にもご活動を展開されているということで、今後が楽しみと感じました。各地域の竹研究者や活動する人団体をつないでいきたいということで、私たちとも何かコラボできればいいですね。

報告
1「1世紀にわたるマダケ林分調査の結果:淀川水系木津川の事例」小林慧人(京大 森林生態D1)

マダケ林における過去1世紀を超える林分調査の長期データを紹介しました。竹研究を行うには、こんな長期的な視点を持つことが大事だという思いで発表させていただきました。この点は伝わったのかなと思います。半世紀前に調査に入っておられた渡邊先生も議論に加わってくださり、議論が白熱し時間を大きくオーバーしてしまいました。。有難いコメントを多数いただき、私個人的にはつかの間の感慨深い時間を過ごせました。じきに世に出そうと思います。


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今年初の竹サロン。今年も行われます。
外部からの方も多く、学術機関以外の方も複数おられ、いい感じでした。S原さんの人集めのうまさのおかげでした。
20時頃からは京大農学部付近にあるくれしまで懇親会も実施し、最後まで竹トークに花が咲きました。

(文責:小林)

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