さて、全国に跋扈(と書くと悪いように聞こえるが、実際悪いこともある)する竹林ですが、その面積は実は思ったより広く、しかも年々拡大傾向であるということはご存じでしょうか。もしご存じないなら、統計データでしっかりと確かめましょう。意外に統計を見直す機会というのは少ないものです。
日本の竹林面積は17万haで、森林面積の0.6%
というわけで、林野庁資料から森林資源現況総括表(リンク)を見てみましょう。
竹林面積はなんと166,725平米。そして圧倒的に民有林の方が多いです。ちょっと図が小さいので、分かりやすくまとめなおしましょう。
大分分かり易くなりました。特筆すべきは、森林面積のの0.7%が竹林ということ。そしてそのほとんどが民有林であるということ。
竹林面積は拡大傾向
そして拡大傾向を示すデータもあります。こちらは、「竹の利活用推進に向けて」(林野庁:リンク)より引用。
順調に(?)増えています。竹林を増やしているという話は全く聞かない(整備しているという話はしばしば聞く)ので、自然に増えてしまっているのでしょう。
都道府県別竹林面積、名実ともに鹿児島がトップ
続いて都道府県別面積。こちらも同様に林野庁の資料(都道府県別森林資源現況総括表:リンク)より抜粋しております。表の状態では見づらかったので、こちらもエクセルに落とし込んでいます。
今回は竹林面積についてのみ議論しました。というのも、国の統計データから見るに、国は森林面積の0.7%もある竹林に対して、その「蓄積数」を期待していません。面積でしか評価しておらず、竹材がどの程度の量(立米)存在するのかを評価していないのです。ここからも、国は竹を材としてほぼ期待していないことが分かります。少し残念ですね。
【参考文献】
・林野庁HP(リンク)