第10回竹サロンを実施したのでその様子を報告します。
実施日時:2019年3月28日(木)15時~18時
開催場所:京都大学 農学部総合館 1階 S128教室
参加者: 計9名
柴田昌三「中国の竹」(京都大学大学院地球環境学堂・農学研究科 教授)
中国における竹の生態から利用に関する事情を紹介して頂きました。1990年代に中国で発足したINBARの変遷、各地における伝統的な竹利用から現在の竹資源の利用や竹林造成の現状などを沢山の写真を交えて発表して頂き中国における竹の現状に興味を持つことが出来ました。盛りだくさんの発表の後には活発な議論もあり、貴重な2時間でした。柴田先生は中国以外にも世界各地の竹を見てきた経験をお持ちなので是非ともまたお話をして頂ければと思います。
梅野星歩「竹活のススメ」(株式会社 梅鉢園)
長岡京を中心に地域で実践した竹の活用ワークショップや今後の展望を語って頂きました。竹に関わる人であれば長岡京というと竹や筍の名産地であると思い浮かべる人も多いですが、地域の人々はあまり竹を意識していない現状もあるようです。異なる世代間の交流など地域活性の為のツールとして竹や竹林を活用する取り組みも模索中です。議論では、活発な意見交換も出来ていたので今後の発展に期待です。
小林慧人「竹サロンの活動紹介・竹の開花記録」(京都大学大学院農学研究科 博士課程)
今回で第10回を迎える竹サロンを振り返って、これまでの活動成果および軌跡を振り返りました。最近では大学外部からの参加者や研究のみでなく活動等多様な取り組みの紹介も見えるようになりサロンの盛り上がりを実感することが出来ました。また、現在「会誌竹」にて連載中のコラム「Re:Bamboo note」の紹介や文献収集体系化についても紹介して頂きました。後半は、竹の開花情報を写真や地図を交えて紹介いただき、小林君の竹の花に対する強い情熱を感じることが出来ました。
************
第10回研究会を終えて。
今回は、大学が春休み期間ということもあり試験的に15時から18時の3時間という枠でサロンを開催致しました。通常より少ない発表者に対して長い時間でしたが、ゆっくりと焦らず発表をして深い議論を行えたという点が以前より大幅に改善されたのではないかと感じました。竹サロンでは毎回様々な視点から竹を見つめる人々と交流することが出来るので、運営させて頂いている我々も毎度刺激を受けさせて頂いております。今後ともよろしくお願いいたします。
懇親会にて
(文責:笹原千佳)